稲毛東京ベイカップではなく“ラジアル縛り”IST実施[2024.8.3]

 先月よりは過ごしやすくなったとはいえまだまだ猛暑の続く中、ISTが開催されました。前回よりも参加は少し減ってILCA6クラスのみ11艇となりました。
第1レースのスタート時点で風は南西寄り4kntほど。昔のイメージだとお昼過ぎには8kntくらいまで上がってくるかな?と思うところですが、季節の変化なのか最近はなかなか風が上がってきません。結局今日も4~6kntあたりに終始しました。

この風域だとレースをやる前から上位陣はだいたい想像がつきます。フルハイク未満を大好物とする佐藤潔さん高嶋さんの二台巨頭に対して、レディスセイラー見目さんがその一角を崩せるか、怪我明け(?)の佐々木選手は相変わらずのご陽気セーリングで上位陣を困惑させられるか、ジェントル武井さんは「今日も水ないよ」の声で周囲3艇身の背筋を伸ばしてくれるのか、中量級の大工としては上りで喰らい付ければ下りでワンチャン、というレースプランでした。この風域では「芳野のぼり」を駆使して他を圧倒する芳野さんは今回は運営です。今回はどんな芳野のぼりを見せてくれたんだろう?とレポートを待っていた国内1000万人のILCAセイラーのみなさま残念でした。(四国選手権に行けば本場の芳野のぼりが見れます)

 しかし、蓋をあけてみると、絶対王者佐藤潔一強の様相を見せ始めます。
常にスタートラインの好位置を確保し、良いスピードを保ってラインを切っていきます。今回は土曜日で海面を広く使えるにもかかわらずレグ長は短め。風はブロー単位で息をするものの、コースで勝つというよりは、一線でスタートして安定した艇速を発揮した人が前に出るという「すべり勝負」の展開。
 ということで、スタートで安定感を見せる佐藤潔さんが1-2-2-2という超安定スコアでの優勝となりました。2位は3-1-3-1の大工、3位は5-3-1-3の高嶋さんでした。
高嶋さんは今日はスタートがあまりうまくいってない感じでしたね。めずらしい。

ということで今日のおさらい。
・第1レースはコース2でしたが、第2レース以降はコース3となりました。これは2周だけではビール2本飲むにはちょっと早すぎてバタバタするね、という我らが誇る超優良運営集団の判断によるものです。さすが。
・絶対王者佐藤潔にも弱点はあります。それは腕につけたヨットタイマーが時々止まることです。しかし善良なみなさん気をつけてください!周りの人に「時間わからん!ちょっと秒読みして!」と言ってくるそうです。善良な私なら言えたとしても「すいません、いま何秒前ですか?」くらいです。「え、15秒前ですけど」からカウントダウンまで付き合わされた善良な佐々木さんは集中力を削がれてしまい、狙っていたアウターピンエンドスタートに失敗しました。なお、絶対王者も同じく失敗したそうな。スタートの神様って見ているのですね。

・スタートシーケンスが始まってるのにシグナルボートから「喉乾いてる人いませんかー?」の声がかかるのは非常に魅力的。黄色い炭酸水を受け取り瞬殺で飲み干して空き缶を返すともうスタートラインは形成されています(当たり前)。しかし、炭酸水パワーが背中を押してくれるので形成されたスタートラインにもグリグリ入って行けるのです。(ルールは守りましょう)
・本レポートは第2位に甘んじた大工が書いております。「あれ?優勝者が書くことになったんじゃないの?」と呟いたそこのあなた、絶対王者を除いてはその認識だったんですよー。「年に1回って言ったじゃん、あの温泉の時に」という1人しか覚えてないエビデンスを拠り所として、レポート執筆は優勝者ただし年1回ということになりました。繰り下がってくる可能性があると肝に銘じておきましょう。
真夏のレースは選手より運営の方が暑いんですよね、わかります(わかるぅ? 平尾風)。超優良運営集団の平尾さん芳野さん大和さん、レースが終わったあとのスタート練習までありがとうございました。  (レポート:だいく)

<結果> 成績表 ⇒
1位:佐藤潔 1-2-2-2( 7点)
2位:大工  3-1-3-1( 8点)
3位:高嶋  5-3-1-3(12点)
4位:佐々木 2-6-4-4(16点)
5位:見目  4-5-6-6(21点)

(写真上:スタート模様&フリーでの混戦模様
写真中上:ダントツTOP快走大工選手の秘訣は、ルーズなリーチとロールジャイブ
写真中下:IST連続優勝の佐藤潔選手
写真下:パラソルは快適!超優良運営集団の屋形船)
《平尾カメラマン撮影:IST_photo》《芳野カメラマン撮影:IST_photo
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