梅雨も明け各地で熱中症警戒アラートが出る中、第4回ISTが開催されました。この日はラジアル縛り。15艇がエントリー。
午前中は1~3mの微風予報。気温は9時の時点ですでに32℃。
多量の水、お茶、とビール?を持って出艇。大潮とあっていつも以上に潮の流れがある海面。
第1レース。
スタートラインは若干の下有利だったため、下1を狙うも想像以上の潮にスタート20秒前にあえなく断念。
仕方なくジャイブしてスターボード艇多数の後ろを切って大幅に出遅れながらポートで右海面へ。
1上は下から好スタートをきり左へ延ばした目黒さん、阿部さんが先行。
続いて上寄りから出て右海面を使いながらもスピードに勝る高嶋さん、そして微風には不利なはずの巨体にもかかわらず何故かスピードに乗る平尾君が続く。そのあとはダンゴ状態で私は多分7~8位。
サイド~下、先行艇のラフィング合戦を横目にまっすぐ下マークを目指す。これが功を奏して下マークは5位に浮上。私同様ラフィングマッチに参加しなかった高嶋さんがここで首位。
2上は前を行く目黒さん、阿部さんを抜いたものの武井君に上り角度負けし、ランニングでゆらゆらと抜け出す芳野さんにも抜かれて結局フィニッシュは5位。このレース高嶋さんが悠々ダントツのトップ。続いて平尾君が2位。2下でわずかに武井君の内に入った芳野さんが3位。
“水無いよ!” と言いながらも芳野さんに却下?され、水をあげるのに不満そうだった武井君が4位。その次に私。千葉大から初参加の斎藤君が6位でした。このレース私は1下~2上で武井君に上り角度で圧倒的に負けていたことをもあり、次のレースからは思い切ってアウトホールをクリューの位置で2センチほど引き込んでみることにしました。
第2レース。
前レースでの失敗を教訓に慎重な位置取りをして今度はうまく下イチスタートに成功。
1上は巨体の平尾君が微風なのに快走しダントツトップ。続いて武井君、重なるようにして私。マーク直前潮で苦戦しながらも芳野さん。見目さん。
サイドマークで武井君に ”水無いよ!” と冷たく言い放たれた私がムッとしてマーク回航後に少しラフ。後続する芳野さんはラフして追随するか下突破を狙うかを思案。
そのまま半分くらい走ったところで突如?何故か???まっすぐにマークを目指していた平尾君が急激にラフィング。当人曰く ”ぼーっと走ってたら上突破されそうだったからあわててラフした。” と、チコちゃんがいたら特大の汽笛がなっていたところ。
この時すでに平尾君とオーバーラップしていた私は下から突き上げられる形になって仕方なくラフ。同様に私とラップしていた武井君もラフ。
続く芳野さんはどうしようかと迷いながらしばらく追走後、このバカなラフィングマッチに見切りをつけてベア。はるか下をしめしめとばかりにまっすぐマークに向かう高嶋さん。どこまで行くねん。。。という感じでラフし続ける平尾君のラップが切れたところで私は大きくベアしてマークに向かう。ポートのバイ・ザ・リーで走れるギリギリのところ。武井君が続く。
しばらくしたところ、何故かそのまま上らせ続けていた平尾君が、”またやってもたぁ~、マーク間違えたぁ~!!” と叫んでいる。どうやら下マークとフィニッシュマークを見間違えていたらしい。狂気的なラフィングを理解。(でもトップ走っていて普通これ間違うか??理解に苦しむ。。。)おかげで武井君を抜き去ることに成功。
いち早く下マークに向かった芳野さんをギリギリでラップし、ここでこの日初めてのトップに浮上。続いて芳野さん、高嶋さんの順で回航。
このレース、そのまま私がトップでフィニッシュ。2位に高嶋さん、3位芳野さん。
1上ダントツトップ、狂気のラフィングで大いに沸かせてくれた平尾君はなんとUFD。前のISTに続きこれまた ”やってもたぁ!!~”
私はアウトホールを思い切って引いたせいかこのレース、上りでは十分に戦えている感あり。
第3レース。
これまでの2レース、下イチを狙いながらも潮に流されて失敗していた米林さんが3度目の正直、下イチでスタート。その上から私。左を延ばしてトップで1上。
2上までそのままトップで走っていたところ上マークで何故か気を許し痛恨のマークタッチ。続く芳野さんの、さらにその後ろにいた横山さんが目ざとく ”マークタッチィ~!” と嬉しそうに叫ぶ。360度回って一旦は芳野さん、横山さんに抜かれたものの私は左へ。
すぐ後ろから来た平尾君がまっすぐ落す芳野さんの下に入って横山さんと二人で芳野さんを挟む形でじゃれあっている。そのすきに私はトップに再浮上。なんと高嶋さんがちゃっかり私の後ろにつけて2位に浮上。
そのままフィニッシュ。3位平尾君、4位横山さん、そして2人にいじめられた芳野さんは5位に転落。
最終第4レース。
私の逆転優勝を阻止しようとする芳野さんが果敢に下イチを狙う。その上に見目さん、そして私。
相変らずの強烈な潮。スタートのホーンとほぼ同時に見目さんの ”アウトォ~!!” との楽しげな狂声!下イチを狙って必死に見目さんを下から突き上げていた芳野さんがマークにへばりついているのが見える。人の目に捉えられない超々高速度でラダーを振動させ、あり得ない上り角度を実現する必殺技、通称 ”芳野のぼり” をもってしてもこの日の潮は強烈で超えられず、あえなくこの時点で本日の ”キヨシによるキヨシつぶし” は不発のまま終焉。(芳野さんもキヨシなのです。)
このレース1上をトップでまわった私がそのまま後続を振り切ってトップフィニッシュ。
1下~2上で右を延ばし2位に躍り出た平尾君が2上でマークタッチしたものの何とか高嶋さんを抑えて2位。3位に高嶋さん。1下まで2位だった見目さんが4位。
総合順位では最終レースで平尾君が2位に入ってくれたおかげで私と高嶋さんが同点。1位の数が多かった私が優勝となりました。
表彰式では私の勝因となったアウトホールの引き込み具合で話が盛り上がりました。表彰式後の暑気払いでは途中三浦ほのかちゃんも顔を見せてくれてパリの次、ロサンゼルスを目指す話を聞かせてくれました。
風、潮、波、そして乗り手の体重、走らせ方にもよりますがちょっとしたセールトリムによって全く変わってくるレーザーの奥深さに今さらながら気づかされた一日でした。
最後に、すっかり宴会船になっていましたが猛暑の中運営してくれた大工君、阿蘇谷君、前川君に感謝です。 (レポート:佐藤き)
<結果> 成績表 ⇒
1位:佐藤潔 5-1-1-1 ( 8点)
2位:高嶋 1-2-2-3 ( 8点)
3位:芳野 3-3-5-9 (20点)
4位:平尾 2-UFD-3-2(23点)
5位:武井 4-5-6-8 (23点)
(写真上:第1Rスタート、第2Rフリーでの激しい争い
写真中上:レースの合間に泡の水分補給?
写真中下:第4R逃げ切りFinish、アウトホールの違いについて語る優勝の佐藤潔選手
写真下:暑気払いで喉の渇きを潤します)
《阿蘇谷カメラマン撮影:IST_photo》
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